近年、通信環境の充実に伴い、インターネットや携帯電話、スマートフォンの利用者は爆発的に増加しています。それと同時にブログやフェイスブック、ツイッター、You tubeといったソーシャルメディアの利用者数も激増しています。当院においてもソーシャルメディアを利用する職員が大半となっています。ソーシャルメディアは非常に便利な通信手段ではありますが、その反面で利用者の倫理観、危機意識によっては個人情報の流出や共同体形成において多くの危険を孕んだものでもあります。
小山記念病院(以下:当院)では、個人情報保護に関する研修を実施し、職員への啓発活動をおこなってまいりましたが、ここに至り個人情報保護の観点からもソーシャルメディアの運用指針およびガイドラインの策定が急務であると考え、小山記念病院ソーシャルメディアガイドラインを策定いたしました。
はじめに ガイドライン策定の目的とソーシャルメディアの位置づけ
ソーシャルメディアの定義
当院が定めるソーシャルメディアとはブログ、ツイッター、フェイスブック、ミクシー、2ちゃんねる、You tube、電子掲示板、ホームページ等の利用者からの情報発信が可能であり、利用者と閲覧者が相互に情報のやり取りが可能であるインターネット上のメディアを指します。 ソーシャルメディアは、自己表現、通信手段、情報収集、共同体形成のうえで非常に有用な通信手段である反面、発言や公開した情報が原因となり揉め事を引き起こし、大きな問題に発展してしまうことがあります。
そうした状況を踏まえ、当院で働くすべての職員はソーシャルメディアを利用する際に慎重を期する必要があります。あくまで個人の発言といっても当院や他の医療機関、あるいは医療に関する内容により問題が発生した場合、個人に対する信頼の失墜だけではなく、多くの関係機関への信用の失墜を招く危険性を孕んでいます。ソーシャルメディアの利用にあたってはこれらの点に十分に配慮する必要があります。 このような背景のもと、当院に勤務するすべての職員がソーシャルメディアを利用するにあたり遵守すべきことを明らかにするために本ガイドラインを策定しました。
小山記念病院ソーシャルメディアサービス利用管理規程
第1条(目 的)
この規程は、ソーシャルメディアサービスを利用するに当たり、それを適切に利用すること、その利用に対しての原則等、必要な事項を定めたものである。
第2条(適 用)
この規程で定めるソーシャルメディアサービスとは、ブログ、ツイッター、フェイスブック、ミクシー、2ちゃんねる、You tube、電子掲示板、ホームページ等に代表されるインターネットを利用してユーザーが情報を発信し、あるいは相互に情報をやりとりする情報の伝達手段をいう。
第3条(適用範囲)
本規程は、全ての従業員に適用する。
第4条(基本原則)
従業員は、ソーシャルメディアサービスを利用して情報発信を行う際、次の各号に掲げる事項を遵守しなければならない。
- 当院は、透明性と誠実性が重要であると考えており、匿名性の高いソーシャルメディアサービスへの情報の発信は、可能な限り自粛すること。
- 小山記念病院職員であることを自覚し、責任を持った情報発信を行うこと。
- 掲載した内容については、個人的に責任を持つこと。尚、長期間公開されることに留意し、自身のプライバシー保護に努めること。
- 法令および就業規則に定める服務、情報管理規程等を遵守すること。
- 職務上知り得た秘密や個人情報を含む情報発信は行わないこと。
- 使用者および第三者の権利を侵害する情報発信は行わないこと。
- 業務に関する従業員の個人的な状況や意見等の情報(職務上必要な場合を除く)の発信は行わないこと。
- 誹謗中傷や不敬(礼儀にはずれること)な言い方を含む情報発信には十分留意すること。
- 基本的人権、肖像権、プライバシー権、著作権等に関して十分留意すること。
- 公序良俗(国家社会の秩序、善良のしきたり)に反する情報発信をしないよう十分留意すること。
- 取扱う情報は信頼性を確保し、正確に記述するとともに、その内容について誤解を招かぬよう留意すること。
- 意図せずして自らが発信した情報により、他者を傷つけたり、誤解を生じさせた場合、速やかに訂正すること。そして、誠実に対応すると共に、正しく理解されるよう努めること。
- わいせつな内容を含むホームページへのリンクには十分留意すること。
- 人種、思想、信条等の差別、または差別を助長させる情報には十分留意すること。
- 違法行為または違法行為をあおる情報発信は行わないこと。
- 単なる噂や噂を助長させる情報発信には十分留意すること。
第5条(小山記念病院また部署を代表する立場でソーシャルメディア利用する場合の注意)
当院、もしくは、当院の一部署として、ソーシャルメディアのアカウントを取得し、利用する場合は「小山記念病院ソーシャルメディア利用規定を理解し、以下について遵守することが求められる。 万が一、問題が発生し個人が責任を負うような場合は、就業規則等に則り処罰の対象となる。
- 所定の手続きに従い、公認アカウントの利用承認を受ける。
- ソーシャルメディアを利用し情報発信する場合は、常に小山記念病院に所属する部署として発言していることを意識する。
- 当院の名を冠するページでの掲載内容については、たとえ個人が特定されない状態でも、プライバシーを侵すリスクがある情報は必ず本人の許可を得て掲載する。
- インターネットの恒久性を理解し、迷ったときは発言しない。
第6条(公式ソーシャルメディア運用ポリシー)
当院の公式ソーシャルメディア上でいただいたコメントやご意見・ご質問については、守秘義務や運用体制の都合上、アカウント上でお答えできない場合がございます。 回答をお求めの場合は、電話:0299-85-1111(代表)、もしくはEmail:Koyamahp@sopia.or.jp でお問合せを受け付けております。担当部署より回答いたします。
なお、診療に関するご相談等については、原則としてアカウント上ではお答えしておりません。また下記に挙げた内容を含む行為および投稿については削除を行う権利は当院に帰属します。
- 個人への誹謗中傷や第三者の権利を侵害する情報
- 公序良俗に反する内容
- 差別的な発言を含む内容
- 当院のソーシャルメディアに直接関係しない内容
- 違法な情報やわいせつな内容を含む情報
- ソフトウェアのアップロード
- コンピューターウイルスを含むファイルのアップロード
- 自己の商品・店舗・会社の紹介、宣伝等の商業的内容を含むもの
- 署名や法律上の表示が削除された情報
- 虚偽の内容詐称や誘導
- 政治活動、選挙活動、宗教活動
- 当院または第三者の著作権、肖像権その他知的財産権を侵害する行為
- 当院の名誉・信用を傷つける情報
- その他、当院ソーシャルメディアの運営にあたり当院が不適切と判断した情報
- 各ソーシャルメディア媒体の規約そのものに違反する行為
【免責事項】
当院は各公式ソーシャルメディアを通した情報発信および運用セキュリティの確保について、細心の注意を払っていますが、情報・コンテンツの誤りや第三者による改ざん等の危険性を完全に排除できるものではなく、利用上の安全性および掲載情報の信頼性について、一切保証するものではありません。
当院およびその職員は、利用者各位がこれらの情報利用によって生じるいかなる損害についても責任を負うものではありません。
また、コンテンツからリンクされた他機関・団体が提供する情報を利用した結果生じたいかなる損害についても、責任を負うものではありません。
【変更中止について】
当院は、予告なしに各公式ソーシャルメディアの利用を通したサービスについて、その内容・形式の変更や、一部または全機能の提供の停止・終了を行うことがあります。
上記措置に対して、当院およびその職員はそれらに関するいかなる責任も負うものではありません。
第7条(懲戒)
第4条及び第5条に掲げる禁止事項に該当する事実が認められた場合は、就業規則に基づき厳正な処分を行うこととする。
付 則
この規則は平成24年5月21日から施行する。
令和3年4月1日改定